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もう歯医者恐い・・・・

【歯医者だというのに随分と、上機嫌じゃないですか タラ~ン様。」

「それというのも姫。このところ国語の勉強がすこぶるはかどるんだよ」

【さわやかに喋らないでください メンドくさい。 でも凄い。急に点数がグンと上がってますねコレ」

「急にな」

【そういえば夏休み前は国語の勉強が全然ダメで切羽詰ってましたよね」

「そうだったな。周りの連中に追い抜かれていく気がしてならなかった。」

【プライドだけは高いんですね」

「・・・とにかく、周りに出来て私にできんことはそうそう無い。」

【そうですか。はい 朝ごはん」

「さすがにコーンは食べられない」

・・・

【それで、今日はどこを治すんでしょうか」

「この奥歯の詰めモンをホンマの銀歯にする。」

【じゃあすぐに済みそうですね。」

「ああ、そこで待っていてくれ。」

『タラ~ンさぁん」

「じゃあ行ってくる。」

ガチャ

「お願いします。」

『あの、食べ物の持ち込みは困ります」

「え?」

【あ、もうすこしでこのコーン食べ終わりますから」

「何でついてきてんだよ!!」

【だって心配じゃないですか。」

「バカヤロウ(照)

・・・・・・

『はぁい。じゃあコノ前の詰め物をとって銀歯にします」

「お願いします」

【タラ~ン様。そのまま銀歯にすればいいのではないでしょうか」

「そんなことは医者に言うてくれ」

『じゃあ口あけてじっとしてて」

「え、ちょ おまっ

ガリガり ベリベリ ガッゴガゴ

「(オイ、詰めモンとるって機械でとるんじゃねぇのかよ!! 素手かよ!!)」

【マニュファクチュア(手工業)かよ!!」

「(上手くねんだよ!!」

ガリガリ ガリガリ ゴッゴッ

「(ぜってーアブねーよ この婆さん。針持ってるし、数箇所歯ぐきえぐられそう 恐い!!)」

【婆バリアン ですね」

「(だから上手くねンだよ!!!」

5分後

『口ゆすいで少しまっててください」

「フゥ・・・終わった・・・」

【なかなか面白い画に仕上がってますよ」

「撮ってんじゃねぇよ オメェはよ!!

 全く、変な汗かきまくりだわ」

【タラ~ン様って汗かかないんじゃ?」

「そう。爬虫類(ヴェノム)の統率者であるこのオレは汗などかかない」

【やめてください 痛いんで。」

『ハイ。じゃあ銀歯入れます。

 少ししみるでしょうが我慢して」

フショォォォォォォ

「(!?!? 何!? この痛みは、ちょっと姫 説明して、 オレ何をされているの?)」

【神経むき出しのところに空気をかけられています。 痛そうぅ~」

「(痛そうぅ~ じゃねぇよ 助けてくれ)」

【そうだ、古今東西でもしましょうか 気がまぎれますよ」

「(お題は?」

【そうですね、 夏らしく 妖怪の名前 なんてのは」

「(あんま知らねーよ いるんだよな こういう得意分野でやってくるやつ)」

【じゃあ タラ~ン様からで」

「(・・・・・妖怪 恵方巻き)」

【何スか それ」

「(恵方まきの季節になるとコンビニにふらふらとあらわれて予約しておいた恵方まきを買っていくのです」

【知らないですねぇ。私の負けで。」

「(知らないもなにも 人間だからな。それも教師」

【その妖怪ってたまに英語 話しません?」

「知ってんじゃねぇかよ!!!」

・・・

「ハァ やっと終わった。」

【あと1回あるじゃないですか」

「何回も歯医者のネタで押すのもどうかとおもうし」

【ネタって何 ネタって」

「そうだ。今度 姫の好きなところに連れて行ってやろう。何処が良い」

【『わんぱく』でいいですよ」

「来週までにもう少し考えとけ」