今日1時から学園祭の練習か、遅れないようにせねば・・・行かんでいい方法思いついた
『タラ~ン。今日の午後1時から学園祭の練習があるようだ。遅れずに集合しろ」
「承知致しました、殿。今日はさしあたって執務も無いと思いますので・・・」
『私は先に帰っておくぞ。馬をひいておけ」
「わかりました。」
・・・・・・・
【タラ~ン様。今日の練習、行きたくないのでしょう」
「どちらかというと、な」
【クラスにては、存在のないタラ~ン様なら勝手に帰ってもいいのではないでしょうか」
「失礼な奴だな ん?待てよ・・・・」
【どうしましたか。・・・これはっ 今日の政治経済の補講の連絡です」
「1時からだ。・・・・・フフフフ」
【・・なるほどね。これに参加すれば2時間はかたいですよね」
「それに都合よく3時からはキャストのみの練習だ。これなら私の出る余地などない」
【えっと、タラ~ン様は何をされていたのでしたっけ」
「舞台監督だ」
【かんとく!? 大変な仕事なのではないですか?」
「姫、お前もやはり物事の表しかみていないか。私は裏を読んだのだ・・・このごたいそうな役職の裏に隠された『利』をな」
【利 」
「つまりだな。劇に関することは正味 演出が全て請け負う。 キャスト、裏方は今はいいが本番が近づくといよいよしんどくなってくる。という事は舞台監督が適任だというわけだ。
この私が演出のしたで指図を受けるのはいささか不本意ではあるがな・・・」
【まさか・・あの一瞬でそこまでの算段を?」
「フフフ この私にかかれヴァ コノ程度のこと、手足を動かすのと相違ない」
【恐ろしい人」
「恐ろしついでにもうひとつの作戦をおしえてやろう。これはまだ使っていないが、これを使うところを考えただけでも・・・・フフフフフフフっ」
【何ですか もったいぶらずに言ってくださいよ タラ~ンさま」
「これだ」
タラ~ンはおもむろに一枚の紙を広げた。そこには「歯科検診の結果 う歯の疑いアリ」
とかかれている。
「この紙さえあれば私は今後たった3文字の言葉を口にするだけで練習の参加を自由に操作できる」
【その言葉とは・・・・・「メテオ」・・?」
「 「歯医者」 だ」
【悪い人」
ガチャ
『タラ~ン。馬の用意はできたか。私はそろそろ城へ帰る」
「殿。用意はこちらに。ただ今日は今しがた 執務がはいりましたゆえ練習へはいけなくなりました」
『そうか。どうでもいいが、後の事はすべてやっておけよ」
「承りました」
【では、私たちはこれで」
ガラガラ ピシャ
(殿。もうじき貴様を踏み越える時がきたようだ。尤もその理由は歯医者ではないがな)